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執筆者の写真ケビン (店主)

由布岳の滑落事故についての考察

今年で3人も亡くなっている由布岳。


個人的には違和感を覚えていて、こうして今年はそんなにも集中したのかきになってネットから情報を拾ってこようとしてもあまり明確な答えがないので、自らの足取りて確かめてみようと、初雪を頂く由布岳に登ってきました。


天気も回復し、素晴らし景色も見れるだろうと期待と共に今回は東口から入山です


1200Mを過ぎた辺りくらいから雪が見え始めました




まだ降り始めですので登山道は地面も凍る事もなくアイゼン無しでも登れる気配でした。

*軽アイゼンは持参してます


東口は比較的傾斜がキツく、垂直に近い壁の登攀もあるため初心者向きではありませんが、正面からとは違ったが登山と楽しめます。



1400m付近まで来ると立派な霧氷が見え始めます


山頂付近からの雪化粧した由布岳は格別ですね

今シーズンの冬は寒くなるのではと言われていますので個人的には期待しています

来年は一つの山岳事故も起きないことを祈るばかりです






滑落事故の考察について

(*以下は店主の個人的見解であり、公的機関から発表されたものではありません)


さて問題の滑落現場ですが、ニュースなどの情報によると「お鉢周り中」とありましたので、自分の経験上からも「滑落」するような場所は、やはり巷で言われている「ゴジラの背」ではないかと思い目指してみました


実際に近づいてみると丁度、塚原ルートから合流する付近の場所、「ゴジラの背」の中間付近が今回の問題の場所ではなかと推測されました。


滑落したのは山の内側へとの情報がありましたので、写真の雪が着いていない側を見てみると確かに滑落したら致命傷になる高さでした。そしてその付近へ行ってみると、以前は岩肌を周り込めるようにステップとなる土台の道があったはずですが、一部脱落し、残った部分も踏み抜きそうな脆い土台になっていました。恐らく、夏の豪雨などの影響で土台が流されてしまったのでしょうか。

そのため、この岩を越えて行くには岩肌をクライミングしながら横切るか、塚原ルート側へ高さ5m弱程クライムダウンしなければなりません。

しかし、岩肌はホールドも少なく、足の置き場もありませんし、クライムダウンはアンカーやロープもなくホールドも少ないため、恐らく現状では難しく登る側なら上りきれるかもしれませんが、下るには懸垂下降が必要と思われます。



結論からすると東峰から西峰へゴジラの背を通って向かうのはかなり危険な状態のため、適切な整備がされるまで止めるべきだと思います。

西峰から東方へゴジラの背を通るのも塚原ルート合流点から登ることは可能かもしれませんが、やはり危険度が高いため遠慮するべきでしょう。


実際この場所に「献花」された様子がありましたので、この場所で滑落事故が起こっていると考えて間違いないと私は思います。


私も色々と試みましたが、難しいと判断しました。


お鉢めぐりをする場合は、安全確保装備を持って技量(クライミング)がある程度ある方と一緒に行動することを強くおすすめいたします。


知らない方が無理をして渡ってまた事故を起こさないよう注意喚起の意味を込めて今回記載させていただきました。


由布岳は美しく楽しい山ですのでどうか命だけは落とさないよう適切に登山をされますようお願いいたします。



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